ビットレートとは?画質・音質・コーデックとの関係についてご説明します
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ビットレートの意味を分かりやすく教えてください。動画に関することはまったく知っていません。
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ビットレートのことは分かりません。次の点について、素人でも分かるように教えていただけませんでしょうか。
ビットレートとは何か?ビットレートを上げる/下げるとどうなりますか。一般的な動画のビットレートはどれぐらいですか。ビットレートと画質・音質・コーデックとの関係って何?などという頭を悩ませることが多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではビットレートとは?画質・音質・コーデックとの関係について詳しくご説明します。
この記事を読むことで、ビットレートの意味・用途・調整方法に迷うことがなくなりますよ。
目次
ビットレートとは何か?その意味・種類について
一般的な動画のビットレートはどれぐらい?
ビットレートを上げる/下げるとどうなりますか?
ビットレートと画質・音質・コーデックとの関係について
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ビットレートとは何か?その意味・種類について
- ビットレートとは、英語でbitrate表記し、ビット速度とも呼ばれます。動画の画質とデータ量を決めるために重要な要素の一つです。
- 一般的に、bps(bits per second)と略称し、動画の場合、1秒間に何ビットのデータ量を転送、処理できるのか、この単位を使って表記します。
- 1bpsなら、1秒間に1ビットのデータを転送します。
- 10bpsなら、1秒間に10ビットのデータを転送します。
更に、bps(Bit Per Second)以外、Kbps(Kilo bit per second)、 Mbps(Mega bit per second))なども用いられます。10Mbpsなら、1秒間に1.25MB(10Mbit÷8)のデータを転送します。
また、ビットレートには2種類があります。それはつまり、映像ビットレートと音声ビットレートです。映像ビットレートを上げる/下げると、画質が良く/悪くなります。音声ビットレートを上げると、音質が良く/悪くなります。
映像ビットレートと音声ビットレートを合計したものを総ビットレートと呼ばれます。計算式で表すと、総ビットレート=映像ビットレート + 音声ビットレートとなります。
一般的な動画のビットレートはどれぐらい?
ビットレートとは何か、その意味と種類を分かった後、「一般的な動画のビットレートはどれぐらいですか」について説明していきましょう。
上記で説明していた通り、ビットレートは動画の画質とデータ量に影響を及ぼします。映像のビットレートを上げる/下げると、画質が良く/悪くなり、映像のデータ量も増える/減ることになります。
だから、「一般的な動画のビットレートはどれぐらいですか」ということを了解すると、動画編集・動画配信・アップロード作業も楽になると思います。
ここでは、オンライン動画サイトから配信した動画(H.264コーデック・AACコーデック)を対象として調査してみます。それぞれの配信ビットレートは360p/480p/720p/1080p/2160pです。
- 解像度が360pなら、431.37Kbps(映像+音声)、映像だけの場合は303.37Kbpsとなります。
- 解像度が480pなら、475.67Kbps(映像+音声)、映像だけの場合は347.67Kbpsとなります。倍率は1.15倍、面積倍率は1.5倍となります。
- 解像度が720pなら、1591.56Kbps(映像+音声)、映像だけの場合は1463.56Kbpsとなります。倍率は4.21倍、面積倍率は2.67倍となります。
- 解像度が1080pなら、2230.17Kbps(映像+音声)、映像だけの場合は2102.17Kbpsとなります。倍率は1.44倍、面積倍率は2.25倍となります。
結論としては、下記の通りです。
解像度 | ビットレート目安 |
360p | 350Kbps〜510Kbps |
480p | 460Kbps〜700Kbps |
720p | 700Kbps〜1500Kbps |
1080p | 1500Kbps〜3000Kbps |
音声のビットレートは128Kbpsで十分です。
「動画のビットレートをどのくらいに調整すれば良いのか?」という悩みを抱える人に向け、下記を参考にしてみてください。
- * YouTubeのHD画質(720p):最高2Mbps(H.264コーデック)
- * 地上デジタル放送:15Mbps(MPEG2コーデック)
- * DVD-Video(480p):最高9.8Mbps(MPEG2コーデック)
- * BD-Video:最高54Mbps(H.264コーデック)
ビットレートを上げる/下げるとどうなりますか?
ビットレートは動画の画質と動画のサイズを決める要素の一つです。だから、ビットレートを上げる/下げる時、注意しなければなりません。
以下では、ビットレートを上げる/下げるメリット・デメリットについてご紹介します。
ビットレートを上げるメリット・デメリット
ビットレートを上げると、画質と音質が良くなります。つまり、高ビットレートの動画は、画質と音質が良くなるメリットがあります。例えば、ビットレートを1200Kbpsから1600Kbpsに上げると、動画の解像度も上げ(720p→1080p)、画質がきれいになります。でも、動画サイズ(動画のデータ量)が大きくなるデメリットがあります。
ご注意:ビットレートを上げても画質と音質が上がらないことがあります。例えば、オリジナルの動画ファイルの画質が悪ければ、ビットレートを上げても、画質はそれ以上に綺麗にならないんです。
ビットレートを下げるメリット・デメリット
ビットレートを下げると、動画のデータ量(動画サイズ)が小さくなり、ネット帯域も少なく消費し、CPUに負荷が掛からずに、スムーズに動画を再生できるメリットがあります。例えば、ビットレートを1000Kbpsから500Kbpsに下げると、ネット帯域使用量は2倍減り、再生速度も2倍速くなります。一方、動画の画質には影響を及ぼします。
ファイルサイズ(MB)=(映像ビットレート(kbps)+音声ビットレート(kbps)×再生時間(秒)÷8÷1024
ビットレートと画質・音質・コーデックとの関係について
続いて、ビットレートと画質・音質・コーデックとの関係についてご説明します。
@、ビットレートと画質・音質との関係について
ビットレートが大きくなればなるほど、高画質・高音質となります。つまり、ビットレートが高く調整すれば、大体のピクセルの色と音を正確に表せます。
高精度の映像。音を表現するには、ビットレートを高く調整する必要があります。
- 全体のビットレート=映像のビットレート+音声のビットレート×チャンネル数
- 音声ビットレート(bps)=サンプリングレート(Hz)×ビット深度(bit)
サンプリングレートを上げると、音声ビットレート(bps)が滑らかとなります。
ビット深度を上げると、音声ビットレート(bps)が細かく・表現力が上がります。
A、ビットレートとコーデックとの関係について
動画コーデックとは、動画を変換・圧縮・復元する方式のことです。更に、コーデックは画質と音質とは大きな関係があります。今最も人気のある動画コーデックといえば、H.264、H.265、MPEG-4、MPEG-2、VP9、AOMedia Video 1などがあります。
現在、オンライン動画サイトで配信される動画ファイルの多くはH.264コーデックを使っています。しかし、H.265コーデックの方がH.264コーデックより圧縮率がもっと高いです。
「H.264」は、MPEG-2の2倍の圧縮率を実現し、「H.265」は、MPEG-2の4倍の圧縮率を実現することで、「H.265」は「H.264」の半分のビットレー・ファイルサイズで同等の画質を実現することが可能です。
だから、同じビットレート(ファイルサイズ)の動画でも、動画コーデックによって画質は違います。
画質(音質)=ビットレートの高さ×コーデックの種類
総合的に言えば、圧縮率の良いコーデックを使えば、低ビットレートの動画でもこの画質と音質を保てられます。
ビットレートは画質・音質・コーデックと関係を持つだけではなくて、動画の解像度とフレームレート(fps)とは関わります。高い解像度の動画ファイルは、そのビットレートが高いです。フレームレートが高くなれば、ビットレートも高くなります。
- 動画のフレームレートを高くすれば動画が滑らかに流れます。ただし、動画のフレームレートを倍にするとビットレートも同時に倍になります。
ヒント
ビットレート変更ソフトおすすめ
Winxvideo AIは、動画エンコードフリーソフトとして最も有名です。安全ですし、日本語にもサポートしていて、日本人の初心者でもすぐに使いこなせます。動画のビットレート、画質・音質・コーデック、動画のフレームレート・解像度を自由に調整できます。
動画のビットレート、フレームレート、解像度、コーデック変更方法
- @、Winxvideo AIをダウンロード・インストールします。起動して、ホーム画面の中の「ビデオ」アイコンをクリックして、動画エンコード画面に切り替えます。
- A、左上の「+ビデオ」をクリックして、メイン画面にある「歯車のような設定アイコン」をクリックして、パラメータ設定画面が表示されます。そこで、動画のビットレート、フレームレート、解像度、画質・音質、サイズを自由に変更できます。
- B、「参照」ボタンをクリックして、出力した動画の保存先を指定したら、「RUN」を押してください。
この記事を書いた人:鈴木玲子
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